保健体育研究所

知的障がい者・精神障がい者スポーツ研究班

研究概要

本研究班では、競技性の高い知的障がい者・精神障がい者スポーツの現状調査と将来に向けた活動を支援するための科学的研究を行っている。生理学、心理学、医学、社会学、情報科学など幅広い科学分野をベースとして、スポーツ、身体活動、リラクゼーション、余暇活動などが、障がい者のみならず一般人の広い意味での健康に関与する可能性について研究をしていく。

2024年度研究計画概要

競技性の高い障がい者スポーツと日常行われる障がい児者スポーツの現状について、それぞれ関係する海外の教育機関、スポーツ団体、医療機関、障害者施設の活動を調査し、日本との相違点を明らかにする事により、今後、日本にて障害者スポーツが発展するための新たな視点を明らかにする事を2024年度以降の活動の中心とする。2024年度は米国の障害児の分離教育の事例を調査し、我が国の障害者教育制度との比較をすることを主眼とする。

過年度研究活動報告

2023年度

【研究テーマ】自律神経活動からみたマインドフルネス呼吸法とヨーガ療法の効果

【活動期間】継続研究(2022年4月~)

【目的】マインドフルネス呼吸法とヨーガ療法(以下両者合わせて「療法」)の効果を、自律神経活動の測定により客観的に評価する。

【測定場所】中央大学多摩キャンパス6号館

【被験者】本学学生ボランティア10名程度

【検査方法】療法施行前の心理検査(web)と自律神経活動の測定(動画をみながら指示に従う。その間の自律神経活動を測定)。その後8週間で療法を毎日行い、8週後に心理検査と測定を行い、療法の効果をみる。)現在、測定データの解析中。

【研究者】宮崎伸一、井上智子、劉双語

【研究テーマ】知的障がい者の生活等状況調査

【日時】継続調査(2020年7月~)

【対象者】知的障害・発達障害を持つ者

【調査方法】①質問項目に対面で回答してもらう(2024年2月8日~2月10日,3月7日~3月9日 沖縄)
②活動量計による睡眠調査を行う。必要に応じ、指導者に直接デバイスの使用方法を説明して装着してもらう。(2024年2月8日~2月10日 沖縄)。

【研究者】宮崎伸一

【研究テーマ】英国における知的障がい者の処遇等状況調査

【日時】2023年8月27日~9月1日

【訪問先】英国教育省/知的障害者支援機関(SENS)

【対象者】知的障害・発達障害を持つ者

【調査方法】対面によるインタビュー

【研究者】宮崎伸一,谷口広明,斎藤利之

3.研究発表
宮崎伸一、井上智子、劉 双語、2023, ヨーガ・マインドフルネス瞑想が心拍変動および心理状態に与える影響:保健体育研究所紀要編集委員会, 1–19

2022年度

研究テーマ1:自律神経活動からみたマインドフルネス呼吸法とヨーガ療法の効果

【活動期間】前年度より継続中

【目的】マインドフルネス呼吸法とヨーガ療法(以下両者合わせて「療法」)の効果を、自律神経活動の測定により客観的に評価する。

【測定場所】中央大学多摩キャンパス2号館8階会議室

【被験者】本学学生ボランティア21名

【検査方法】療法施行前の心理検査(web)と自律神経活動の測定(動画をみながら指示に従う。その間の自律神経活動を測定)。その後8週間で療法を毎日行い、8週後に心理検査と測定を行い、療法の効果をみる。)現在、測定データの解析中。自律神経活動の専門家である榛葉俊一博士(静岡済生会病院医師)と測定データについてディスカッションをした(2023年2月28日、同院にて)。

【研究者】宮崎伸一、井上智子、劉 双語

研究テーマ2:知的障がい者の生活等状況調査

【日時】継続調査(2020年7月~)

【対象者】知的障害を持つバスケットボール選手(日本代表レベルの男女各10数名)

【調査方法】①質問項目にオンラインで毎日回答してもらう。
②活動量計による睡眠調査を行う。必要に応じ、選手およびその指導者に直接デバイスの使用方法を説明して装着してもらう。今年度は愛知県の指導者に現地で説明した(2022年10月30日、名古屋)。継続研究であり、次年度は海外遠征中の睡眠等の調査をする予定。

【研究者】宮崎伸一

研究テーマ3:競技性の高い知的障害スポーツの現状調査

【日時】①日本知的障害者スキー大会(2023年2月17日~2月19日、札幌)
②日本知的障害者バスケットボール大会(2023年3月24日~3月26日、新潟)

【対象者】対象者:知的障害を持つスキー選手、バスケットボール選手(日本代表レベルの男女)

【調査方法】大会の視察、主催者、選手へのインタビュー 今後も主要な知的障害者スポーツの活動を調査する予定。

【研究者】宮崎伸一(①および②),山口聖子(②)

2021年度

【テーマ】自律神経活動からみたマインドフルネス呼吸法とヨーガ療法の効果

【活動期間】2021年10月開始、継続中

【目的】マインドフルネス呼吸法とヨーガ療法の効果について自律神経活動を測定することで客観的に評価する。

【測定場所】中央大学多摩キャンパス2号館8階会議室

【被験者】本学学生ボランティア9名

【測定方法】動画をみながら指示に従う。その間の自律神経活動を測定。その後8週間マインドフルネス呼吸法またはヨーガ療法を自宅で行い、8週後に再測定。

【研究者】宮崎伸一、井上智子、西川真帆、劉 双語

現地調査

【日時】2020年7月~(オンラインにて継続中)

【テーマ】知的障がい者バスケットボール選手の生活等状況調査

【対象者】知的障害を持つバスケットボール選手

【調査者】宮崎伸一